オーストリア-1990年ヨーロッパひとり旅 19 Austria :Solo-travel to Europe in 1990

1990年2ー3月ヨーロッパひとり旅

※初めてご訪問くださった方へ
本稿に関するご案内をご確認ください。

ザルツブルク Salzburg オーストリア

(1990年3月4日、ドイツからオーストリアへ移動)

ザルツブルクでは、ミラベル宮殿 Mirabell Palaceと庭園、モーツァルト広場 Mozartplatzを訪れた。

まずはミラベル宮殿とその庭を見る。

Bernhard-Paumgartner-Wegから見たミラベル宮殿 Mirabell palace(左)と庭園。ペガサスの泉(噴水)が見えます。ザルツブルクは映画「サウンドオブミュージック」にも出てくる街で、この庭園でも撮影がされたそうなのですが、この時、私がそれを意識していたかどうかはわかりません・・・。

庭園の向こうに見えるのがミラベル宮殿。まだ花も咲き揃っていませんでした。でも空は良く晴れていますね。駅からここに着くまでに木立のある道を通った記憶があります。

 

それからザルツァハ川を渡って、モーツァルト広場、レジデンツ広場 Resident Platzへ行く。

モーツァルト広場にあるモーツァルト像。右手にペンを持っているのですが、この写真ではよくわかりません。この写真の向かって右側の建物(写真には写っていません)に、2005年、ザルツブルク博物館が移転してきたとのことです。

レジデンツ広場には、たくさんの馬車Carriageが停まっていました。左側の小屋のようなものは、レジデンツブルネン(噴水)で、ここも撮影スポットとして有名なのですが、修理なのか工事なのか、板に覆われていて見えません。

ザルツブルクの観光は、ほんの3時間ほど。本当に駆け足の旅だ。

それぞれの街へ足を運び、その街の印象をとらえるだけでもだけでもいいと思っていた。

ゆっくりじっくり見ていくには時間がなさすぎるし、もし気に入った場所があれば、また必ず訪れるつもりでいるから1

ウィーン Wien

駅前にて

ウィーン Wienに着いたのは6時頃で、もうあたりは暗かった。

駅のインフォメーションでホテルを探し、駅前に出る。

駅前には、これからどこかへ出掛けるのか、大きめの荷物をそれぞれ持った十代の男女の集団がいた。私のホテルはどちらの方向かなときょろきょろしていると、女の子の声がした。

「ジャップ!ジャップ!」

私のことを言ってるんだ。

いかにも憎々しげな目で見て繰り返す。

隣にいた別の女の子が、やめなよというように苦笑いしながら手で制していた。

私は急いでその場を離れた。

動悸が激しい。

どうして。

なぜ、あの子はあんな目をして、あんなことを言うのだろう。

あの子は日本や日本人について、どんなふうに教えられたのだろう。

もしドイツ語がうまく話せたら、私は引き返して問い詰めたかもしれない。悔しさとかなしさと腹立たしさで堪らなかった。いっぺんにウィーンの印象も悪くなってしまった。

人間は、偏見や誤解や差別というものを持たずに生きていけないのだろうか。

私自身だってたぶん同じだ。例えば、見た目で、どんな立場の人なのか、勝手なイメージを持つ。

スポンサーリンク

その日は、食事だけを外で取って、部屋で休んだ。

ベッドの上にごろんと寝転んで、胸にもやもやしたものを抱えながら、私は考え込んでしまった。

どうもウィーンは好きになれないかも。

たったひとりの女の子のために、街のイメージが決まってしまうなんて、私も単純だ2

シェーンブルン宮殿 Schloss Schönbrunn

翌日は、シェーンブルン宮殿に行った。

1996年に世界文化遺産に登録されたシェーンブルン宮殿 Schloss Schönbrunn。宮殿の幅約175m、奥行55mで、1441の部屋があるといいます。

ここを観光するには半日以上を費やすべきかもしれません。現在公式HPでは様々なツアーやパスが予約できます。

ここでは、とにかくその広さに仰天した。宮殿から庭の端に行くまでに徒歩20分なんて!

「マリアテレジアイエロー」と呼ばれる柔らかい黄色の宮殿が遠くに見えますが、ここも庭園の一部、グロリエッテGlorietteです。宮殿から片道20分ほど歩きました。

本当に広くて、緑もたくさんあり、キツツキやリスを見ました。こんなに近くまで寄ってくるんですね。シェーンブルン動物園という動物園も敷地内にあり、世界で最も古い動物園だそうです。

宮殿内のガイドツアーでは、ちょっと女性的でハンサムなガイドさんが解説してくれた。

しかしドイツ語なので、分かる単語は、「ロココ」「マリーアントワネット」「マリアテレジア」くらいのものだ3

見学が終わって、客たちがチップを渡す時、ポケットの中の小銭を適当に掴んで渡したら、日本円にして10円そこそこだったことに後で気付いた。日本人はケチだと思われたかもしれない4

ハンガリー大使館でビザを申請

その日は、ハンガリー大使館にも行った。

私と同じように、ビザを取ってハンガリーへ行くことができることをガイドブックで知った日本人がたくさん来ていた5

スポンサーリンク

手続きの仕方がよくわからず、近くにいた日本人男性に尋ねた。

「あの紙に記入して、あそこの窓口に行くみたいですよ」

必要事項を記入し、列に並ぶ。私の番が来た。受付の女性は、引換券を渡しながら、明日取りに来るようにと言う。そこで

「エキスプレスでお願いします」

と言うと

「では、しばらく待っていてください」

という返事。

手数料は270オーストリアシリング。日本円にして3300円くらいである。

さっき、教えてくれたとTくんと、もうひとりの日本人男子学生Mくんとともに、その日はウィーン風カツレツを食べに行った。

もう10日ほどウィーンに滞在しているというTくんが、安くて美味しいお店を知っていると言って連れて行ってくれた。ウィーン風カツレツは、薄くてとても大きかった。

東京から来たTくんは東ヨーロッパが好きで、もう何度か訪れてもいるのだという。

あちらは西ヨーロッパに比べて物価が安いから、貧乏旅行でも十分に満たされた旅ができると力説している。

Mくんの方は大阪から来ていて、海外旅行が初めてなのだという。Tくんにしきりにいろいろ質問していた。

食事をしながら、Tくんは、ウィーンでは毎晩オペラに行っていると話してくれた。

「へえ、すごいねぇ、わかるの?」

「いや、言葉はわからないんだけど、だいたいのストーリーはつかめるし、聞いているだけでぐっとくるものがあるよ。今晩も行くから、よかったら一緒に行かない?」

「私、ジーンズしか持ってないから」

「オレもそう。ジーンズでも入れるよ。天井桟敷で立ち見だけどね。見る価値はあると思う」

「私は、どうも柄じゃないわ」

「そう?残念だなぁ6

ブルクガルテン(王宮庭園Burggarten)にあるモーツァルト記念像Mozartdenkmal。こちらは先ほどとは違い大理石の白い像で、顔も微妙に違います。

Tくんとは翌日、ブタペストに行く列車が同じだった。

20 ブダペスト、そしてヴェネツィアへ へ続く)

タイトルとURLをコピーしました