英語を学習していると、バイリンガルやマルチリンガルに憧れます。
もともと母語として話せるならともかく、学習して身につけた人は本当に尊敬してしまいます。
海外のセレブにもマルチリンガルはたくさんいますが、私が素敵!と思ったのはブラッドリー・クーパー。
ブラッドリー・クーパーはフランス語も話せるんだって!しかも勉強して身につけたんだって!
彼は英語ネイティブであり、フランス語も話します。
本記事では、そんなブラッドリー・クーパーがフランス語を学ぶ姿勢から、語学学習について考えてみたいと思います。
バイリンガル・マルチリンガルのセレブリティ
本日、DMM英会話のレッスンは「Celebrities You Didn’t Know Were Multilingual(実はマルチリンガルだったセレブ)」という記事を選びました。
例として挙げられていたのは
- ブラッドリー・クーパーBradley Cooper
- レオナルド・ディカプリオLeonardo DiCaprio
- シャキーラShakira
- ナタリー・ポートマンNatalie Portman
の4人。
英語学習を長年している私としては、第二言語、第三言語を身につけた人にはとても興味があります。
ドイツ、イタリアにルーツをもつディカプリオや、コロンビア出身のシャキーラ、イスラエル生まれのナタリー・ポートマンが英語以外を話せると聞いてもさほど驚きません。
でもブラッドリー・クーパ―のフランス語には本当に驚き、感動さえ覚えました(どきゅん!とやられちゃったよ~)。
ブラッドリー・クーパーに学ぶ第二言語習得の秘訣
記事に出てきた4人のセレブのうち、祖父母などにそれぞれの言語のネイティブがいるわけではなく、自分で学んで身につけたのはブラッドリー・クーパーだけ。
そんなクーパー氏に興味を持って、調べてみました。
「6ヶ月勉強しました」え?それだけ?
今日の記事を読んで、他のお三方を含め、「すごーい、本当?」とグーグル先生に尋ねたところ、Mr.クーパーのフランス語の流暢さを証明する素敵な動画が見つかりました。
フランスのトーク番組で、2019年アカデミー賞にもノミネートされた映画『アリー/スター誕生A Star Is Born』について話している映像です(動画を埋め込むとエラーが出るため、下の画像はキャプチャです。映像はURLからご覧ください)。
フランスのテレビ番組QUOTIDIEN avec Yann Barthèsから:https://www.tf1.fr/embedplayer/13586070
番組冒頭では、通訳のイヤホンをしていたMr.クーパー。
「フランス語で話してみていい?間違ったらごめんなさい、教えてください」
と言いながらそれを外し、通訳なしでホストと話し始めました。
「どうしてそんなにフランス語が上手なのですか?」とホストが尋ねると、
「昔、(南フランスの)エクス=アン=プロヴァンスで6ヶ月フランス語を勉強しました」
との答え。
それ以外にもパリに住んだりしているそうですが、6ヶ月で番組ホストと十分にコミュニケーションして、ジョークまで言えるようになるなんて!
(天才なの?!)
でも、きっとその6ヶ月の留学期間だけではないんですね。
その秘密が、動画を見ていて少しわかりました。
\毎日英語を話すならDMM英会話/
「コミュニケーションしたいから話す」byブラッドリー・クーパー
Mr.クーパーは、
「とにかくコミュニケートしたいから、自分の文法はdébile(フランス語で「弱い」「バカな」等の意味)だとわかっているけど、フランス語を話す人を見つけるとフランス語で話し掛ける」
と言っています(たぶん。もし私の理解が間違っていたらご容赦ください)。
18分の映像の間にも、彼が言葉を学ぶ姿勢が見て取れます。
例えば分からない単語があると訊き(「映画のreviewは、フランス語で何と言いますか?」)
発音に自信のない単語も訊き(「heartはcoeur?corps?」)
早口言葉を読まされても「sèchesって?」「あー、これは難しいね!」と言いながらも読む。
そして前半で聞いた言葉を、さっそく後半で使っています。
この短い間でさえ、少なくとも3つの単語を学んでいるわけです。素晴らしい。
自身が監督し、Lady Gagaと共に主演した映画について真剣に語り、それに聴き入ってスタジオが静かになると
「あれ、僕のフランス語、大丈夫?」
と言って笑わせたり、ホストに対し
「tuで話してもいいですか?*1」
と訊いて心の距離を縮めたり、ロシアの子供用アニメの歌をお気に入りの音楽リストに選んだり・・・。
なんてチャーミングな方なんでしょう。
・・・あれ?語学学習の話が、いつの間にかブラッドリーLOVEの話になっていますね。まあまあ、いいでしょう(すっかりファーストネームで呼び捨てにしているし笑)。
この番組に感銘を受けた人は多いらしく、またそれ以前にも彼のフランス語について取り上げているサイトが多く見つかりました。
ブラッドリーに勇気づけられた人はたくさんいるようです。
家族構成や生まれた環境に由来する語学力ではなく、自ら努力して語学を身につけた人の話を聞くと、励まされます。
恐れず、話す。コミュニケーションしたいから。
言葉はそのためにあるんですものね。
*1:「親しい間柄で使われる二人称=tuを使って話していいか」という意味で、フランス語ではいきなりtuを使わず、その前に相手に確認します。