TOEIC L&Rは「聞く力」と「読む力」という受け身の英語力を測るテストです。
一方、発信する力、すなわち「話す力」と「書く力」を測るのがTOEICスピーキングライティング(S&W)テスト。
私は2017年11月くらいからスピーキングの練習を始め、2017年12月に初めてTOEIC S&Wテストを受験しました。初回のスコアはスピーキング120点、ライティング160点。
そして2度目に受験したのが、2019年2月です。スコアはスピーキング140点、ライティング190点とそれぞれ20点、30点伸ばすことができました。
私は2019年11月までに4回、TOEIC S&Wテストを受験しました。
ライティングではこれまで2回、190点を取得(200点満点)しています。
TOEIC L&RテストとTOEIC S&Wテストは、受験申込方法や当日の流れがちょっと違います。
また勉強も、TOEIC L&RテストとS&Wテストではアプローチのしかたを変えなくてはいけません。
この記事では、これからTOEIC S&Wを受けようと思っている方や、受験経験はあるけれどスコアが伸び悩んでいる方へ、高スコアを取るための勉強法、答え方のコツをお伝えします。
※「目次」▼を開くと、見たいところにジャンプできます。
英語4技能を磨いてTOEIC スピーキング・ライティングテスト高スコアを狙おう!
「TOEICで高得点を取っても、英語を話せない人はたくさんいる」なんてよく言われますね。でもそれは、TOEICにS&Wテストができる前の話かもしれません。
以前は単に「TOEIC(トーイック)」と呼ばれていたリスニングとリーディングのテスト。現在は、TOEIC L&Rと改称しています。
そしてスピーキングとライティングについては2006年にTOEIC Speaking&Writingテスト(以下TOEIC S&W)ができました。
冒頭でお伝えしたとおり、私自身は2017年の終わりにスピーキングの練習を開始。
2度目の受験2019年2月のTOEIC S&Wスコアは、スピーキング140点、ライティング190点でした。
(それぞれ200点満点です。ちなみに2017年12月の初受験ではS:120点、W:160点でした…)
2019年11月12月にも受験し、これまで計4回の受験経験があります。
そのうち2回は、ライティングで190点を取ることができました。
目標に向けて未だ日々、練習中ではありますが、4回のTOEIC S&W受験経験と学習経験から勉強法、高スコアのコツをまとめてみたいと思います。
TOEIC S&Wスピーキングライティングテストの概要おさらい
L&Rに比べると受験者数もまだ少ないTOEIC S&W。受験者数は以下のとおりです。
まだマイナーともいえるTOEIC S&Wですが、だからこそ狙い目!
TOEIC L&Rの高スコアを狙っている方ならおわかりでしょう。TOEICには「問題の傾向」があるため、場数を踏むことで底上げできる部分があることを。
要は「慣れ」です。
今のうちから受験に慣れておけば、受験回数を重ねるごとに高スコアを獲得しやすくなります。そしてTOEIC L&RのようにS&Wがメジャーになれば、英語力アピールにも有利になるはず!
そのための勉強のしかたを後ほど「TOEIC S&Wテスト対策は『練習・練習・練習』!」以降で解説します。
とはいえS&Wテストは受験料がL&Rより高い(税込10,450円:2022年12月時点)ので、なるべく少ない受験回数で高スコアを取りたいですよね!
L&RとS&Wの両方で高スコアならIIBC Award of Excellenceを獲得できる
TOEICテストを運営している一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は、両方のテストで高スコアを獲得した受験者に、IIBC AWARD OF EXCELLENCEという賞を贈っています。
これが獲得できれば、高い英語力を持っているというお墨付きになりますね。
このAWARD獲得に必要なスコアはこちら。
TOEIC L&R |
800点以上(リスニング375点以上、リーディング425点以上) |
TOEIC S&W |
スピーキング160点以上、ライティング170点以上 |
ちなみに上記に当てはまる受験者の割合は以下のとおり(IIBC公式サイトより)。
- TOEIC L&R(L: 375点以上 R: 425点以上)800点以上 5%
- TOEICスピーキングテスト160点以上ライティング170点以上 10%
つまりIIBC Award of Excellenceを取れれば、受験者のうち上位数パーセントの実力があるということです。
ちなみに表彰は同一年内に受験したL&RとS&Wのスコアが対象。
1年のうちにTOEIC L&RとTOEIC S&Wの両方で高スコアを取る必要があります。期間が限定されている分、難易度が高いですね。
使える英語を強化中のみなさんも、L&RとS&Wの両方を受験して、英語が使えることを会社や学校にアピールしてみませんか?
TOEIC Speaking & Writing Testsの注意点・L&Rとの違い
TOEIC S&Wテストとは実際、どんなテストなのでしょうか。
さっと見ていきましょう。
TOEIC S&Wテストは1人ずつ1台のパソコンの前に座り、備え付けのヘッドセットを装着して受験します。
はじめにスピーキングテスト、それが終わったらライティングテストという順です。
TOEICスピーキング・ライティングテストの構成は、以下のとおり。
なお、TOEIC公式サイトには、当日の流れからテストサンプルなどが見られる「TOEIC Speaking & Writing Testsシミュレーション」がありますので、ぜひご確認ください!
そして、TOEIC L&Rとの違いは以下のようなところ。
TOEIC S&Wテストは年24回、ほぼ1ヶ月に1日(日曜日)試験日があり、午前と午後に1回ずつ実施されます。
試験日程や申し込み方法などの詳細はIIBCのTOEIC Speaking &Writing Testsのページをご覧ください。
過去記事にも受験した時の様子などを書いていますので、よろしければご覧ください<(_ _)>
では受験対策に参りましょう!
TOEIC S&Wテスト対策は「練習・練習・練習」!
TOEIC L&Rテストでは、単語や文法を覚えたり、多読・多聴したり、模試を解いてみたりという勉強が効果的だと思います。
しかしTOEIC S&Wでは、それらに加えて「アウトプットの練習」が必須です。
スピーキングパートもライティングパートも、ただ単語を覚える等の「勉強」をしているだけでは、残念ながらスコアを伸ばすことはできません。
高スコアを取るために必要なのは「練習」です。
「聞く」「読む」のインプットに比べ、「話す」「書く」といったアウトプットは、自分の頭で考え、口や手を動かし、英文を自分で組み立てられるようにならなければなりません。
つまり「話す」「書く」ができるようになるためには実際に英文を作る練習が必要なのです。
DMM英会話のレッスンはTOEICスピーキングテストの練習にぴったり
そこで私が取り組んだのは、オンライン英会話レッスンDMM英会話でした。
2019年2月のTOEIC S&Wテスト受験前には、DMM英会話の出版社教材『TOEIC スピーキングリアル模試』を使って、練習をしました。
日本国内版はこちら▼
おかげで、前年度(2017年12月受験)よりスピーキングスコアは20点アップの140点。ライティングテストは30点アップして190点を獲得できました(200点満点中)。
(その回(2019年2月)の平均点は、IIBCの公式データによるとスピーキング125.8点、ライティング146.9点)
やっぱりアウトプットは、実際に口に出したり書いたりする練習がとっても大事だね!
そしてTOEICスピーキングライティングテストで高得点を取るためには、日ごろから「自分の意見を自分の言葉で言う練習」をすることが非常に有効です。
また「予測ができない内容の質問」に対して、即座に返答する練習はオンライン英会話がおすすめですよ。
特に訓練になるのはDMM英会話のDaily Newsのディスカッション問題。自分の意見を言う練習ができます。
他のオンライン英会話スクールもいくつか体験レッスンを受けたり実際に受講したりもしましたが、ネイティブ講師にこだわりのある私には、DMM英会話が今のところ、ベストな選択だと思っています。
費用対効果、講師のお人柄が抜群です。
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毎日、話す練習をすることで、確実にアウトプットする力がつきます。
詳しくは「DMM英会話Daily NewsはTOEIC SW対策におすすめ【語彙はスキップ!ディスカッションに重点を】」をごらんください。
当ブログでは、TOEIC S&Wテスト前のレッスンの様子も過去記事に書いていますので、カテゴリー『TOEIC S&W』『TOEIC Speaking』もぜひ、どうぞ。
また『ネイティブ講師のレッスンが受けられるオンライン英会話スクール』としては他にEFイングリッシュライブもおすすめです。
45分のグループレッスンが月30回も受けられるなど、盛りだくさん。
DMM英会話とEFイングリッシュライブのさらに詳しい違いは「【EF English Liveレビュー】ネイティブ講師に習えて安いオンライン英会話|DMM英会話とも比較!」でご紹介しています。
TOEIC S&Wに備えた勉強のしかた・テストの答え方まとめ
TOEIC S&Wテストに備えた試験勉強のしかた、テストの答え方についての過去記事リンクを以下に集めました。順番に見ていきましょう。
各問題の形式やどのような点が評価されるのかを知るには、やはり公式ガイドを押さえるべき。
以降の記事でも、公式ガイドの「解答のポイント」「高スコアの条件」「採点ポイント」などを参考にしています。
2010年発行と少々古いのですが、L&Rと違って、TOEIC S&Wは他にあまり参考書や対策本が出版されていません。
まずは全体像や実際の問題、解き方を把握するためにも、こちらをご覧になることをおすすめします。
\「最初の1冊」はやっぱり公式ガイド!/
TOEICスピーキングテスト【高スコアを取るコツ・答え方】
TOEICスピーキングテスト「音読問題」
試験会場では、案内された席に着き、自分でマイクやヘッドホンなどの調整をしたら、まず音読問題から始まります。
準備時間に文章全体に目を通し、息継ぎをするべき箇所や、抑揚のつけ方、発音が難しそうな単語を確認しましょう。
英文の量はそれほど多くありません(数えたわけではありませんが100~150語程度だと思います)。
重要な語を強く読み、意味のまとまりごとに息継ぎをして、文中の上げ調子下げ調子を意識しましょう。
課題となる英文は、CMやフラッシュニュースのような内容です。
大げさなくらいに抑揚をつけ、アナウンサーになったつもりで読み上げるのが高スコアへのポイント。
恥ずかしがらなくて大丈夫!その場にいる人はみんなテスト中だからね、自分の解答に集中しよう!
高得点のポイント、答え方についてはこちら↓もご参照ください。
TOEICスピーキングテスト「写真描写問題」
この問題にも準備時間があります。
落ち着いて、どんな順番で描写するか考えてみましょう。
写真を描写するのに使える単語は、自分のボキャブラリーの中から探すのがおすすめ。
英単語が思いつかなかったら、他の言葉で言い換えられないか考えてみて!
高得点のポイント、答え方についてはこちら↓もご参照ください。
TOEICスピーキングテスト「応答問題」
この問題は準備時間なしで、設問の後に3秒間準備し答えます。
設問は画面にも表示されるので、答える時は落ち着いて。
時間が多少余っても大丈夫です。
実際に会話しているような気持で、自然にわかりやすく話そう!
高得点のポイント、答え方についてはこちら↓もご参照ください。
TOEICスピーキングテスト「提示された情報に基づく応答問題」
資料が表示され、それを準備時間に読んで、質問に答えます。
すなわちリーディング力も必要な問題です。
質問が聞き取れないと答えられません。つまりリスニング力も必要です。
「読む、聞く、話す」をバランスよく訓練することが大事だね
高得点のポイント、答え方についてはこちら↓もご参照ください。
TOEICスピーキングテスト「意見を述べる問題」
あるテーマが提示され、それについての自分の意見とその理由を述べる問題です。
ポイントは以下のとおり。
- スピーチをするように堂々と自信を持って
- はっきりわかりやすい発音で
- 自分の考えを具体例や理由とともに
- 「意見→理由→例→結論」の順で説明する
準備時間に以下のことを考えましょう。
意見を述べる問題は、結構、大変だよ。
がんばって!
この問題に対する対策は、上でもお伝えしたように、やはりDMM英会話のDaily Newsがおすすめです。
DMM英会話の教材、Daily Newsにはディスカッションのパートがあるので、そこで毎回「自分の意見を言う」練習ができます。
高得点のポイント、答え方についてはこちら↓もご参照ください。
その他、自分の意見を言う言い方やディスカッションに使える表現が多く掲載されているこちらの本▼もおすすめ。
TOEICライティングテスト【高スコアを取るコツ・答え方】
次はTOEICライティングテストです。ここから約60分。長いようで短いですよ。
ライティングテスト問題についても、さっと見ていきましょう。
その前に!私がライティングテスト中に感じたことをひとつ。
まずは英文タイピングに慣れておく!
そもそもな話になりますが、英文タイピングができないとライティングテストに答えることができません。
アルファベットで英文を入力する練習もしておきましょう。
普段はMicrosoft等のアプリによってスペリングの間違いを自動的に修正してくれる機能などがあったり、分からない単語は検索して確かめたりできても、テストの時は自力で単語をつづらなくてはいけません。
またテストは時間との戦いです。タイピングは速いに越したことはありません。
練習教材としておすすめは、NHK語学テキストなどを書き写す「写経」。
単純に英文タイピングの練習になるだけでなく、勉強にもなります。
冠詞や前置詞の使い方、三単現のsなど、書き写して見て改めて気付くこともたくさんあるはず。
騙されたと思ってやってみて!
「NHKテキストの書き写し」はとても効果的だよ!
NHKテキストを使う場合、選ぶ際に大切なのは自分のレベルにあっていること。
自分に合ったレベルの講座をさがすなら「TOEIC LR/SWテスト対策におすすめの【2022年度NHKラジオ英語講座】レベル換算から解説!」を参考にしてください。
また、TOEICライティングテスト対策として利用するテキストとしては、個人的には「高校生からはじめる『現代英語』」が最適だと思います。
なぜなら他のNHK英語講座は、どちらかというと「会話」に焦点があっていますが、「高校生からはじめる『現代英語』」の題材はニュース原稿だから。
砕けた表現なども少なく、短い時間にニュースをわかりやすく伝えるため、文章の構成も学べます。
この講座の要である「反訳トレーニング」を、“書いて”やってみるのもいいでしょう。
「2021年度NHKラジオ講座『高校生からはじめる「現代英語」』のすすめ【反訳トレーニングに取り組もう!】」で詳しく解説しています。
耳で聞き、口に出して、読んでもいるのに、やはり書き写してみると新しい発見があるもの。騙されたと思って、試してみてください、「写経」。ほんとに効きますよ。
TOEICライティングテスト「写真描写問題」
最初の問題は、写真を見ながら、1文を作る問題です。ここでは難しい文を書く必要はありません。
大事なことはふたつ。
- 与えられた2つの語句を使い1文を作る
- 写真に合う内容の文を作る
これだけです。
凝った文を書く必要はないよ♪
指定の単語を2つ、必ず使って1文を作ろう
それよりも三単現のSや複数形のSを落とさないなど、文法的に誤りのない文を書くことに集中しましょう。
TOEICライティングテスト「Eメール作成問題」
ここでは、メールを読んで、それに対する返事を書きます。
その返事の中で『必ず書かなければいけないこと』が設問文に提示されていますので、よく読んでから取り掛かりましょう。
例えば、「メールの相手に訊かれている内容に対して、自分から提供する情報を1つ、質問を2つ」など。
ポイントは以下のとおりです。
- 与えられた返信先に対して、ふさわしい言葉遣いで書くこと
- 与えられたタスク(質問するべきこと)を必ず盛り込むこと
この問題でも、難しい内容を書く必要はありません。
与えられたタスクをよく読んでから書き始めましょう。
タスクをクリアしないと減点されちゃうよ
よく確認してね
どんなに上手な英文を書いても、上記のタスクについて書かれていなければ高得点は狙えません。
逆に、上記の2点をしっかり押さえていれば、高得点が期待できます。
挨拶(Greeting)や結語(Closing)も押さえておきましょう。
TOEICライティングテスト「意見を記述する問題」
この問題がライティングテストの肝です。解答時間は30分。これまた長いようで短い…。
以下のポイントを押さえましょう。
- 300語以上使う
- 「意見」→「理由」→「例」→「結論」と論理的に展開する
- 自分の意見や立場をはっきりと、理由や例を添えて分かりやすく説明する
画面に単語数が表示されるから、自分で数えなくても大丈夫だよ
しかし、300語以上にするのは意外に大変です。
自分の意見を説明するための英語の例示表現などをトレーニングをしておきましょう。
まとめ:TOEICスピーキングライティングテストで高スコアを取るコツ
いろいろ書いてきましたが、私もまだ満点を取れていません。
TOEICスピーキングライティングテストで高得点を取るためには、以下についての練習が必要です。
- 語彙を増やす
- 分かりやすい発音を身につける
- 自分の意見をもつ
- 自分の言葉で説明する
私も日々、練習中。
精進してまいります。
頑張りましょう♪